九州で有名な焼き物にはどんな種類があるのか
九州は、有名な焼き物の産地が多く存在しています。その中でも特に有名で、国の伝統的工芸品にも選ばれている焼き物の種類を、
ご紹介していきます。
■日本の代表的焼き物とも言える、伊万里・有田焼
伊万里・有田焼は、佐賀県の有田町を拠点として焼かれている磁器をいいます。
17世紀の初め頃に朝鮮人の陶工が泉山にて陶石を発見し、
そこで初めて磁器を焼いたことから、日本の磁器の歴史が始まっていきました。
伊万里・有田焼の中にも、作られた時期や様式によって、
「初期伊万里様式」、「柿右衛門様式」、「鍋島様式」、「金襴手様式」、「禁裏様式」などの種類に分けることができます。
※ 有田・波佐見・三川内は、後述する天草で作っています。
■福岡の有名な焼き物、小石原焼
江戸時代初期に伊万里の陶工を福岡に招き、磁器を伝えたところから始まりました。
人々の生活で使われている器に、「用の美」を取り入れ、シンプルで素朴な見た目ながら、
土ならではの温もりを感じられる作品が多くなっています。
文様も小石原焼独特のものが多く、
飛び鉋、刷毛、指描き、打ち掛け・流し掛け、ぼん描きなど、個性豊かな文様を楽しむことができます。
■天草陶石・陶土を使った、天草陶磁器
熊本の天草地方で採れる天草陶石と陶土を使って焼成されたものを、天草陶磁器といいます。
歴史的にも有名な平賀源内が天草陶石を絶賛するほど、日本一の陶石産地としても有名です。
天草陶石の特徴として、粘土などを混ぜなくてもそのまま焼き物を作ることが出来ることや、
成形しやすく砕きやすいことなどが挙げられます。
また、通常陶器と磁器の両方を作り上げている焼き物の産地は少ないのですが、
天草では上質な陶石と陶土がどちらも採れるため、1つの窯元で陶器と磁器の両方を作っているところが多くあります。
■多様な姿を魅せる、薩摩焼
薩摩焼は、16世紀末に起こった文禄・慶長の役にて、
朝鮮から連れ帰った朝鮮陶工によって焼き物が焼かれたことから始まりました。
薩摩焼には、白陶土で作られた「白もん」と、
鉄分を多く含むシラス土壌を使用することで焼き物が黒く仕上がる「黒もん」に分別されます。
白もんは、真っ白な素地に金や赤などの鮮やかな色彩を施し、
陶器であるにも関わらず、磁器のような繊細な装飾が豪華さを演出しています。
一方黒もんは、庶民が普段使うものとして、地元で愛されてきました。
頑丈でなかなか壊れないことも、愛されてきた要因の1つであると言えるでしょう。
上記で紹介した以外にも、
九州で伝統的工芸品に指定されている焼き物の種類は、まだまだたくさんあります。
有名な焼き物の産地が多い九州に、実際に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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湯呑・碗
窯元ぎゃらりい
佐世保市木原町1897-1
Tel.0956-30-8653
毎週水曜定休日
営業時間 9:00〜17:00