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焼き物の強度はどのように決まるのか

普段使っている食器など、なるべく長く使うために購入するときに硬さはどれくらいか手にして確認することがあると思います。
皿や壺、カップなどの焼き物にはそれぞれ強度がありますが、強度はどのような基準があって焼き物ごとに違いはあるのでしょうか。

■磁器と陶器はどちらが硬い?

焼き物の磁器と陶器はどちらが硬いかというと、結果からいえば磁器の方が硬いです。
陶器を作るために用いる陶土には柔らかい粘土の他に長石と珪石が約50%含んでいます。
そのため練りやすく扱いやすいのですが、磁器の場合、陶石と呼ばれる白い石を砕いて細かくした粘土を使用しており、長石と珪石の割合も陶土より多く含まれています。
そのせいで粘土の割合が減り、陶土よりも硬くなっているのです。
さらに焼く温度や時間も異なり、これにより硬さも変わってきます。
陶器の場合、最高1300℃(一般的には1200℃前後)で焼かれますが、磁器はそれよりもおよそ100℃高く、最高1400℃(一般的には1300℃以上)で焼かれます。
土に含まれている珪石は1300℃以上で溶け始め、長石と結びついてガラスのような状態になるため、最高1400℃で焼かれる磁器の方が珪石と長石が多く結びついて硬度も陶器より高くなるのです。

※ 必ずしも、高温度=耐久性が高いということではありません。
 焼成方法、焼成時間、焼成総カロリーなどで耐久性が決まります。

■強化磁器には強度の基準がある

陶器と磁器には強度について基準などはありませんが、強化磁器のように硬度を高めたものには基準が存在しています。
強化磁器はアルミナという成分を一般磁器に加え、割れにくくしたものをいいます。
一般的に学校や病院の給食に使われたり、ホテルやレストランなどの施設でも使われています。
強化磁器にふさわしい強度は窯業界内で150MPaと定義しており、この強度より硬くしなければ強化磁器とはいえません。
そのため、素材自体の強度を調べる曲げ、強度試験や製品自体の強度を調べる衝撃強度試験の2つを行うことで強度を確かめています。

長く使用するためには、製品自体の強度ももちろん大切ですが、丁寧に扱うことでも食器を長生きさせることができます。
お気に入りの食器や、いつも使っている食器をいつまでも使えるようにしましょう。



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